緩和ケアを勧められたら・・・

「末期がん」と言われたらあきらめるしかないか?

超高濃度ビタミンC、水素療法を考慮しよう

日本人の死亡数が多いのは悪性疾患で、2021年の予測データでは年間100万人(男性57.8万人、女性43.2万人)です。日本人が一生のうちにがんと診断されるのは男性65%、女性50%と報告されています。多くの日本人が思っている以上に実は多いのです。

2009年~2011年診断されたがん患者の5年生存率は64%(男性62%、女性67%)でがん死亡 (2019年のデータ)では男性26.7%、女性17.8%となっています。

日本人では肺がん、胃がん、大腸がん、肝臓がん、膵臓がんが代表的ながんで50 %を占めています。「がん」の種類や診断がついた時のステージ(I期からⅣ期)により、治療の反応性が違います。

現在がんの治療は①手術、②化学療法、③放射線治療、あるいはこれらの併用療法などが行われていますが、近年免疫チェックポイント阻害薬、光免疫療法や遺伝子治療などが登場してきて今後ますます期待できそうです。しかし、現在約70万人の患者さんは治療に反応せずがん難民となっています。腫瘍担当医は緩和ケアを勧め、或いは「その後の人生は自分で考えるよう」にと話したりしています。

 

緩和ケアを勧められたら

超高濃度ビタミンC点滴療法は試みてみる価値があると思いますので当院で経験した患者さんについて紹介します。ライナス・ポーリング博士とキャメロン医師が1978年に「末期進行がんの患者に高濃度ビタミンCを点滴したところ、生存期間が標準治療の4.2倍から6倍に延長したと報告しました。

効果の理由は「がん細胞はどんどんブドウ糖を取り入れて増殖します。ビタミンCは構造がブドウ糖と似ていて、50~100gと大量のビタミンCを点滴しますと「がん細胞」に取り込まれ、がん細胞内でビタミンCが過酸化水素に変化し、がん細胞を破壊します。超高濃度ビタミンCを50~100g点滴することにより「多くのがん種」を治療できます。血中濃度を測定し、それぞれの患者さんの必要量を決めます。

 

症例提示

男性 前立腺がん ステージⅣで全身骨転移

体重減少、全身痛で来院しました。初診時にCT検査で前立腺が腫れ、腫瘍マーカー(PSA 正常値 4以下)が11,800ng/mlと著明に増加していました 3日目から高濃度ビタミンCを12.5gから開始し、1週間後にはPET/CT(がんの部位や転移を調べる検査)で全身転移が見られました。4日後には泌尿器の専門医へ紹介し、10日後には泌尿器科の治療も始まりました。その間超高濃度ビタミンC点滴療法は50gを週3回のペースで行い、25日目にはPSAは3,800まで低下し、骨痛を主体とした全身痛はかなりよくなりました。経過表を示します。

 

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治療開始70日目にはPSAは62、90日目には35ng/mlまで低下し、全身状態も改善しています。ホルモン療法と抗がん剤は泌尿器専門医で治療は継続しています。

 

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治療70日目のPET/CT検査では著明に改善しています。

 

超高濃度ビタミンC点滴療法の適応

  1. 現在は有効な治療法がない患者
  2. 抗がん剤放射線治療が無効な患者
  3. 現在治療中の抗がん剤に併用
  4. 抗がん剤では副作用が強すぎる患者
  5. 手術までの待機期間中における術前治療

多くの「がん」に効果が期待され、多くの患者に試みる価値があります。

禁忌:G6PD欠損症、心不全、腎不全、透析患者

 

緩和ケアを受ける前に超高濃度ビタミンC点滴を受けましょう

 この件で知りたいことがあれば何時でもご気軽に連絡下さい。

オキナワのヨッシー

潮平 芳樹